
クリニックのホームページ基礎 #1
ホームページの基本
AIが検索行動を変化させてしまう時代が来ました
「うちは口コミで患者さんが来ているから」「紹介が多いから」
──そんな理由で、以前作ったホームページをなんとなく放置していませんか?
2025年の今、生成AI(ChatGPTやGeminiなど)の登場により、患者の検索行動そのものも進化しています。
「〇〇駅 婦人科」だけでなく、「生理不順 原因」などの検索がAIで行われ、AIが紹介する医療機関として選ばれるかどうかが分かれ道になる時代です。
本記事では、なぜクリニックにホームページが必要なのか、そしてそれがただの紹介ページではなく来院につながる設計であるべきかを、具体的に解説します。
なぜ今、ホームページが重要なのか?
まず前提として、患者さんは今や「検索してから選ぶ」時代です。
実際、Googleの調査では「何かを探すとき、まず最初にスマホで検索する」人が約9割に上ります。
医療機関選びにおいても、SNSやWebメディア、Googleマップなどで情報を見たあと、最終的にはクリニックのホームページにたどり着きます。
つまり、どれだけ良い口コミがあっても、ホームページがなければ“比較検討”の土俵にすら上がれないのです。
さらに、ホームページは「受け皿」でもあります。Google広告やMEO、SNS投稿、LINE運用など、どんなチャネルを使っても最終的な“着地点”が整っていなければ効果は激減します。例えば、Instagramで興味を持ってもらっても、ホームページが古く、情報が少なく、スマホで見にくければ、離脱されてしまい予約に繋がりません。
そしてAIの時代においても、「信頼できる公式情報」としてホームページは非常に重要です。
YMYL(Your Money, Your Life)領域に該当する医療情報は、AIもその根拠としてクリニックのホームページを参照します。つまり、AIに選ばれるためにも、整備された公式サイトが必要なのです。
だからこそ、ホームページは「広告費を無駄にしない」「患者を取りこぼさない」ための経営インフラなのです。
よくある「名刺サイト」の限界とは?
多くのクリニックで見かけるのが、「昔知人に作ってもらったまま」「業者に一度だけ作ってもらい後は放置」という“名刺的”ホームページです。
もちろん、医院名・診療時間・アクセス情報だけでも最低限の情報提供はできます。しかし、それだけでは以下のような課題が残ります。
1. 新規患者への訴求力が弱い
どんな症状の人が来てよいのかが伝わらない
2. スマホ対応が不十分
表示が崩れて見づらく、離脱を招く
3. 検索順位が上がらない
SEO対策がされておらず、検索流入が見込めない
4. 見た目が綺麗=予約に繋がるという勘違い
導線設計が甘く、行動を促す工夫がない
見た目が綺麗であればいいではなく、“成果を出すための設計”がされていないと、ホームページは「見られていないのと同じ」になってしまうのです。
ホームページが果たす3つの重要な役割
では、きちんと設計されたホームページにはどんな価値があるのでしょうか?
1. 「信頼」の入口になる
患者さんは、病院選びにとても慎重です。特に婦人科など“プライベートな悩み”が多い診療科では、「この先生に診てもらって大丈夫か」という心理的ハードルがあります。
そこで、ホームページで院長の考えや人柄、院内の雰囲気が伝われば、“安心感”が生まれます。スタッフ紹介やブログ、コラムなども有効です。写真や言葉選び一つで、初診までの心理的距離がぐっと縮まります。
2. 来院までの「導線」を作る
スマホから閲覧されることが多い今、予約への導線が複雑だと患者は簡単に離脱してしまいます。
例えば、「LINEで簡単予約」「電話ボタンが常に表示される」など、スマホユーザーの導線を最適化することが必須です。また、よくある質問(FAQ)をまとめておくことで、問い合わせ工数の削減にもなります。
3. 「資産」になる情報発信ベース
ホームページは一度作ったら終わりではありません。お知らせや医療コラム、休診情報などを継続して発信することで、SEOにも好影響を与え、検索経由の流入が増えます。
特に医療ジャンルは「専門性・信頼性・権威性(E-E-A-T)」が重視される分野。
公式サイトで継続的に発信することが、Googleからの評価を高め、“資産型コンテンツ”として積み上がっていきます。
Crumiiのホームページ制作について
クルケアの開発チームは、一般的な制作会社とは一線を画します。
私たちのチームには、現在進行形で大手企業の大規模アプリケーション開発を手がけるディレクター、エンジニア、デザイナーが在籍しています。
日々、複雑なアプリケーション開発やUI/UX設計を主戦場としているプロフェッショナル集団です。
そのため、単に「見た目がきれい」「医療広告ガイドラインに準拠している」というだけではなく、
ユーザー心理に基づいた導線設計、サイトパフォーマンス最適化によるSEO評価の向上
といった、多角的な視点から成果につながるホームページを設計します。
メディア「crumii」も、UX設計や最新技術をふんだんに取り入れて開発しています。
例えばcrumiiでは、ISR(インクリメンタル静的リジェネレーション)というレンダリング手法を用いて、静的生成されたページを一定間隔で再生成し、常に最新情報を迅速に届けられる仕組みを実装しています。
──技術的な話は長くなるのでここでは割愛しますが、こうした設計思想をHP制作にも活かしています。
私たちの願いは、患者さんが「サイトが見やすくて予約しやすい」「クリニックの雰囲気が伝わって安心できた」と感じ、結果として来院のハードルが少しでも下がること。この一点に尽きます。
Crumiiのスタンスに共感いただける方がもしいらっしゃいましたら、ぜひ一度ご相談ください。
相談・お問い合わせフォーム:
https://cru-care.crumii.com/entry
まとめ:ホームページは“営業マン”でもあり“受付”でもある
今やホームページは、患者との最初の接点であり、信頼を得て行動につなげるための“営業マン”です。同時に、予約導線や問い合わせ対応を肩代わりしてくれる“受付スタッフ”でもあります。
「知り合いに紹介された」「Googleマップで調べた」「SNSで見た」……どんな経路であっても、患者は最終的にホームページを見て判断しています。
だからこそ、クリニックの顔として、情報が整理され、信頼が伝わり、行動を促すホームページの存在は、単なる「名刺」ではなく「経営ツール」としての価値を持つのです。