めまいにおすすめ漢方薬3選
冷え込みが厳しくなる季節は、体調が崩れやすく、さらに寒さそのものも重なって、気・血の巡りや体内の水の巡りが滞りがちになります。そのため、くらくらする感じや立ち上がったときのフラつきといっためまい症状が起こりやすくなります。加えて、血行が滞った状態が続くと、肌の乾きや顔色の悪さにもつながります。症状が出る前から、早めに対処することが大切です。
冷えで乱れがちな巡りと水分代謝を、漢方で立て直す
冬の時期は寒さの影響で、気・血の巡りや体内の水分の巡りがスムーズにいかず、めまいが起こりやすくなります。漢方では、気血の循環や水分バランスの偏りを、その人の「証」に沿って調え、ふらつきや頭や体が重く感じるだるさの軽減を目指します。体の冷えが強いときや、体力が低下しているときなどは、体の状態に見合ったものを選ぶのがとても重要です。
めまいに役立つ漢方薬、おすすめ3つ
①苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう):体内の水分の巡りが乱れやすく、気がのぼりやすいことで、ふらつきや立ちくらみが気になるタイプに。
②真武湯(しんぶとう):冷えが目立ち、体力の低下とともにめまいが起こりやすいタイプに向きます。
③当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん):血の巡りが滞りがちで、冷えやむくみを伴うめまいが出やすいタイプにおすすめです。

おすすめ漢方薬の特徴を解説
1.苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
気圧の変化で起こる頭痛や頭が重い感じ、ふらつきや立ちくらみをやわらげたいときにおすすめです。水分の巡りが滞って「気」が上にのぼりやすいタイプに向きます。
こんな症状に : 立ち上がるとめまいがする、気圧の変化で頭が重い、むくみやすい(冷えは強くない)、動悸・息苦しさを感じる など
含まれる生薬:茯苓、桂枝、白朮、甘草
特徴・効果 :体内の水分バランスを整え、余分な水分が上にのぼって起こるふらつきや立ちくらみ、頭重感をサポートします。桂枝のほのかな辛みと、甘草のやさしい甘みで、全体としては「甘くて少しスパイシー」な風味になりやすく、比較的飲みやすい部類です。顆粒(エキス剤)の場合は、白湯に溶かして香りを立てると飲みやすく、胃が弱い方は空腹時がつらければ食後でもOKです。気圧でつらい日は、こまめに温かい飲み物をとって水の停滞を作りにくくするのもおすすめです。
2.真武湯(しんぶとう)
冷えが強く、体がふわふわするようなふらつきが出る体質の方におすすめです。体力が落ちていて温める力が弱いタイプのめまいに向きます。
こんな症状に : 冷えるとめまいが強くなる、疲れるとふらつきやすい、下半身が冷えて力が入りにくい、お腹が冷えると下しやすい など
含まれる生薬:茯苓、芍薬、白朮、生姜、附子
特徴・効果 :冷えで巡りが弱くなった状態を内側から温め、水分代謝も立て直して、ふらつき・めまいを和らげます。生姜のピリッとした辛みがあり、体がじんわり温まるように感じやすく、附子が入るため「温める力」が強めなのが特徴です。味は辛み+ほのかな渋みが出やすいので、白湯でしっかり溶かしてゆっくり飲むと楽です。服薬時は温かめの白湯で、できれば就寝前や朝の冷え込み前など「冷えが出るタイミング」に合わせるのもコツです。
3.当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
血の巡りと水分バランスを整えて、めまいの起こりにくい体にしていきたいときにおすすめです。冷えやすく、色白で顔色がすぐれないタイプに向きます。
こんな症状に : 冷えやすい・顔色が悪い、立ちくらみやふらつきが続く、生理不順・生理痛がある、疲れやすく気力が続かない など
含まれる生薬 : 当帰、芍薬、川芎、蒼朮、茯苓、沢瀉
特徴・効果 : 「血(けつ)」の巡りを助けながら、体にたまりやすい余分な水分もさばくことで、冷えやむくみを伴うめまいを和らげます。婦人科でもよく処方されている漢方薬で、月経トラブルが出やすい方のむくみやふらつきにも使われています。味は、当帰や川芎の独特な香り(少し薬草っぽい風味)に、やや苦み・渋みが混ざりやすいので、白湯で飲むと香りがやわらぎます。顆粒が苦手なら、少量の白湯で練ってから追い白湯をする(分け飲み)と飲みやすいです。冷えやすい方は、服薬時も普段も冷たい飲食を控えめにするのがおすすめ。
冬のめまいは水の巡りを見直す漢方で対策を
冬は冷え込みの影響で、血のめぐりや体内の水分の循環が鈍りやすく、めまいが起こりやすい季節です。漢方では、原因を一律に決めつけず、体質やその時々のコンディション「証」から捉え直し、巡りを整えたり冷えを和らげたりしながら改善を目指します。
たとえば苓桂朮甘湯は、水分バランスの偏りからくるふらつきに用いられ、真武湯は冷えが強いことで起こるめまいをサポートします。さらに当帰芍薬散は、血の巡りが滞りやすく、冷えやむくみを伴うタイプに向いています。
ただし、独断で決めるのは避け、漢方に詳しい医師へ相談しながら、自分に合った処方を選びましょう。
※本記事は「漢方と365日。」の協力で作成されました。
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