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過多月経で婦人科に行くときのポイントは?|検査内容・よくある質問【③受診編】

 

女性医師と問診のイラスト

過多月経シリーズもいよいよ最終回。第1回ではセルフチェックと隠れている病気について、第2回ではピル・ミレーナ・手術といった治療の選択肢について解説してきました。
自分は過多月経かもしれないと薄々気づいてはいたものの、婦人科の受診が不安で先延ばしにしてきた方も多いのではないでしょうか。

今回の記事では、受診前に準備しておきたい情報のポイントや、よく行われる検査の流れ、患者さんからよくある質問をまとめました。婦人科に行く前のお守りがわりに、ぜひ読んでみてください。

受診を迷っている方へ:過多月経で受診するときのポイント

「生理の量が多い」と感じても、人のがどれくらいなのか知らないし、経血量そのものを正確には測れないですよね。ここでは、産婦人科を受診するときに医師に伝えて頂きたいポイントを解説します。

※編集部注:この記事では、疾患名の表記以外、月経のことを「生理」という表現に統一しています。

医師に相談する前に把握しておくと良いポイント

上手に説明できなくても大丈夫。以下のようなことを事前にメモしておくと、医師と相談する時に目安になるのでおすすめです。多くは受診時のWEB問診や、問診票を書く時にも聞かれると思います。

1)直近の生理はいつ?
(開始日と日数。だいたいでOK)
2)いちばん多い日のナプキン交換ペースは?
(例:1時間ごと/2時間もたない、など)
3)夜間の状況は?
(夜用でも漏れる、起きて替える、寝具を汚す、など)
4)レバー状のかたまりは出る?
(たまに/毎回/頻繁、サイズ感も)
5)貧血っぽい症状はある?
(めまい、動悸、息切れ、強いだるさ、集中できない、など)
6)妊娠の希望はある?
(今すぐでなくても、「将来ほしい/迷っている/考えていない」でも十分)

女性医師に相談する女性

過多月経の受診で、よく行う検査

何をされるかわからないのは不安ですよね。過多月経で受診した場合の流れを先に知っておきましょう。一般的には、次の組み合わせで原因を探します。

問診
生理の周期、量に関する困りごと、妊娠の可能性、持病や服薬などを相談します

超音波(エコー)
筋腫、腺筋症、卵巣の状態などをチェックします

血液検査
貧血の評価を行います(ヘモグロビンなど)
(年齢や出血パターンにより必要に応じて追加:子宮内膜の細胞をとる子宮体がん検査)

産婦人科、どこに行ったらいいの?という人へ

過多月経は、産婦人科(婦人科)で相談する症状です。受診そのものに抵抗がある方は、詳しく解説しましたのでこちらの記事もどうぞ。
産婦人科ってどんなところ?どんなときに受診するの?
産婦人科の選び方・付き合い方【専門家が注目ポイントを解説】

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よくある質問(FAQ)

過多月経は自然に治ることはありますか?

原因によります。思春期のまだ安定しない時期や産後のホルモンバランスの乱れが原因の場合は、時間の経過とともに落ち着くこともあります。

ただし、子宮筋腫・子宮腺筋症・子宮内膜ポリープなど構造的な原因が背景にある場合、自然に改善することはほとんどありません。「そのうち治るかも」と放置すると貧血が進んでしまうこともあるので、気になる場合は早めに産婦人科へ相談することをおすすめします。

過多月経でも妊娠はできますか?

過多月経があっても妊娠そのものができるケースは多くあります。ただし、過多月経の背景に子宮筋腫や子宮腺筋症がある場合は、着床や妊娠経過に影響することがありますので治療を検討しましょう。将来妊娠を希望される方は、その旨を必ず医師に伝えてください。治療法の選択肢が変わってきます。

ミレーナを入れると生理はなくなりますか?

なくなる方もいますが、個人差があります。多くの場合、経血量は大幅に減少し、生理がほとんどなくなる方もいれば、少量の出血が続く方もいます。挿入後しばらくは出血が不安定になることもありますが、一般的には数ヶ月で落ち着いてくる方が多いです。
落ち着いた後は、おりものシートで済むような生理が毎月ある人、忘れた頃にちょっとした出血がある人など程度はバラバラですが、挿入前よりも出血量が減る人が多数派です。

ピルを飲んでいるのに経血量が減りません。どうすればいいですか?

ピルの種類や、過多月経の背景にある原因によっては、効果が出にくいことがあります。効いていないと感じるようなら自己判断で中断せず、まず担当医に相談を。別の薬への変更や、ミレーナへの切り替えが有効なケースもあるので、相談してみましょう。

過多月経の診察で内診は必ずありますか?

必ずとは限りません。初診では問診・超音波(経腹または経腟エコー)・血液検査をおこなうことが多く、状況に応じて内診が行われます。子宮や卵巣をしっかりみるには、内診による腟からの超音波画像の方が適しているので、性交の経験がある人は内診を行うことが多いです。初めてで不安だったり、過去に内診で嫌な思いをしたことがある場合は、ぜひ受診時に医師や看護師に伝えてください。最大限配慮してくれるはずです。

疑問に思う女性のイラスト

まとめ「生理が多くて困ってる」は、十分受診の理由

過多月経は、気合いで乗り切るものではありません。漏れが気になって外出がおっくうになる、頻繁にナプキンを交換する、夜用やパンツタイプのナプキンが手放せないなどの困り事は、十分に日常生活に支障をきたしているといえます。

放置すると、出血によって鉄が失われ、鉄欠乏性貧血になってしまうことも。だるさ、息切れ、動悸、集中力の低下など、QOLに直結する症状につながりますし、子宮筋腫や子宮腺筋症、子宮内膜ポリープなど、治療できる病気が隠れていることもあります。

生理の量が多いかも?と思ったら、早めに産婦人科を受診しましょう。これらの原因を早めに確認できれば、薬の内服やミレーナなど、現在は治療の選択肢も多いので、医師と相談して方針を決めていくことができます。

生理の量をコントロールすることで、今よりだいぶ楽な未来が待っているかもしれません。産婦人科の医師たちは、そんな皆さんの力になることを仕事にしています。ぜひ1人で抱え込まずに、産婦人科で相談してみてくださいね。


<参考文献>
英国診療ガイドライン 
バイエル薬品株式会社 ミレーナ公式サイト
 

柴田綾子

この記事の監修医師

医長

柴田綾子先生

産婦人科

世界遺産15カ国ほど旅行した経験から母子保健に関心を持ち産婦人科医となる。2011年群馬大学を卒業後に沖縄で初期研修し2013年より現職。女性の健康に関する情報発信やセミナーを中心に活動。著書:女性の救急外来 ただいま診断中!(中外医学社,2017)、産婦人科ポケットガイド(金芳堂,2020)。女性診療エッセンス100(日本医事新報社,2021)明日からできる! ウィメンズヘルスケア マスト&ミニマム(診断と治療社,2022)

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