crumii編集長・宋美玄のニュースピックアップ #55
生理でプールを見学した生徒に「日なたで立って」〜令和の今でも根深い生理への偏見〜
このようなニュースがありました。
https://maidonanews.jp/article/16730368
生理を理由にプールの授業を見学していた中学生が、日陰のベンチに座っていたところ、体育教師から日なたに移動して立つよう指示されたという、SNS発のニュースです。
1限目で気温は30度ほどで、体操服を着て、コンクリートに裸足だったとのこと。 日なたに立って、何をさせられるわけでもなかったそうで、見学の生徒たちは「意味がわからん」という感じだったそうです。
このニュースには、他にも生理でプールの授業を休んだ際に炎天下で見学させられて体調が悪くなったという体験談も寄せられており、生理中の生徒の体調について配慮が不足していることが窺われます。
Photo:PIXTA
生理の症状は人それぞれ。体調に適切な配慮を
生理でプールの授業を休むことを、「授業をさぼっている」「楽をしている」とみなす考え方が、学校現場に残っているのではないでしょうか。
生理中の体調には大きな個人差があります。腹痛や腰痛だけでなく頭痛や消化器症状があったり、だるくて運動が難しい人もいます。経血量が多く、漏れが心配な場合もあります。
同じ人でも、毎月同じ症状なわけではありませんし、生理が来て間もない子供であれば、まだ自分のリズムや体調を把握しきれていないことも多いでしょう。
生理で水泳を見学している生徒に対して、日なたに立たせたり、他の運動をさせたりすることは適切とは言えませんし、懲罰的な対応はもっての外です。日陰のベンチでの見学や、室内で読書やレポートなどの課題に取り組むなど、体調に配慮した対応をお願いしたいです。
男子生徒のからかいや教師の思い込みも、
理解不足が要因
生理のためにプールの授業を休むことで嫌な思いをするのは、教師に関わることだけではありません。 Xでは、「生理で休んでた女子生徒に対して、男子たちがコソコソと『あいつ生理なんじゃね?』『まじか、エロい』という会話をしていた」という投稿がありました。
女性からすると生理を性的なものとして捉えられ、揶揄されるなど、耐え難いものですが、残念ながらよくあることのようです。
友人で女性医師のbaoさんがこのように投稿されていました。
女子生徒が月経申告を嫌がる理由。小中高で生徒(主に男子で女子含む)が月経をネタにした嫌がらせを行い、さらにそのような加害行動を他の生徒が黙認する、という状況がしばしばあるのが、主な理由なんだろな〜と思ってる。
— bao (@baobabustroll) July 17, 2026
「生理エロい/汚い」的な言葉を聞いたことない女子の方が少数派だと思う。
長らく男子生徒を隔離して、女子生徒だけに生理について授業をしていましたが、男子にも生理について教えなければいけませんし、性教育が十分でないことの弊害がここにも出ていると言えます。
また、生理を理由に、教師にプールを見学したいと言ったところ、教師から「水の中では血が出ないから入れ」という趣旨の発言を、大きな声でされたという体験も投稿されています。
水中では水圧によって、経血が外に流れにくく感じることがあります。しかし、月経が止まるわけではないので、プールから上がれば腟に溜まっていた経血が出てくる可能性が高いです。また生理中の症状は出血だけではなく、腹痛やだるさなどが水に入ることでなくなるわけでもありません。
また、当然のことながらタンポンを強要することなどはあってはなりません。
本人の判断を「尊重」することも大切
逆に、生理中にはプールに入ってはいけないということではありません。生理中でも泳ぎたい生徒もいますので、その際はプールサイドへタオルの持ち込みを許可するなど、サポートがあると良いです。
今回のニュースやSNSの投稿からは、生理が「大したことではない」と軽んじられたり、「エロい」ものとして揶揄されたりする場面が、現在も残っていることが分かります。
生理とは何か、どのような症状が起こり得るのか、個人差があることを理解し、プールを含む運動に関しては本人の判断を尊重することが教師にも生徒にも必要だと思います。
生理とプールについてはSNSで毎年話題になるテーマです。学校の教育現場の方たちにこの記事が届いて、来年はこのようなことが話題になりませんように。
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