動悸・息切れにおすすめの漢方薬3選
検査では異常がないと言われたのに、ふとした瞬間に胸がドキドキしたり、呼吸が浅く感じたりすることはありませんか?
新生活や異動が重なる春の時期や、予定に追われる年末の繁忙期など、気づかないうちに心と体が緊張し、動悸や息切れといった症状にあらわれることがあります。
「なんとなく不安」「また起きたらどうしよう」と不安に感じる日が続くと、毎日がいっぱいいっぱいになりますよね。そんなときは、体質や心身のバランスを整える漢方・養生の視点を取り入れて、体質改善を試してみるのも良いかもしれません。
東洋医学の視点では動悸・息切れをどう見る?
東洋医学では、動悸や息切れは「気」や「血」の不足、または気のめぐりの乱れによって起こると考えます。
疲れやすく体力が落ちている人は、体を動かすエネルギーである気と、体をうるおし支えるための血の両方が不足する「気血両虚(きけつりょうきょ)」になりやすく、胸のドキドキや息切れにつながることがあります。
また、不安や緊張が続くと、心を落ち着かせる力が弱まる「心神不安」という状態になり、眠れない、のぼせる、胸がざわざわするといった不調が出やすくなります。
ストレスで気がつまる「気うつ」のタイプでは、喉のつかえ感や息苦しさを伴うこともあります。漢方では、こうした不調の出方や傾向を見ながら、体質である「証」に合う処方を選んでいきます。
動悸・息切れにおすすめの漢方薬3選
1.桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)
不安感、のぼせ、不眠を伴う動悸があり、神経が高ぶりやすく疲れやすい虚証タイプに合いやすい漢方です。
2.炙甘草湯(しゃかんぞうとう)
気血両虚による動悸や脈の乱れ、息切れといった症状があり、体力低下を感じやすい人に用いられる代表的な処方です。
3.半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
喉のつかえ感や不安感を伴い、ストレスをきっかけに息苦しさを感じやすい中間証タイプに向いています。

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動悸・息切れにおすすめの漢方解説
桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)
不安やのぼせ、不眠を伴う動悸があり、神経が高ぶりやすいタイプにおすすめです。
【こんな症状に】
胸がドキドキして落ち着かない/眠りが浅い/ちょっとしたことで不安になる/顔や上半身がのぼせやすい/疲れているのにリラックスできない
【含まれる生薬】
桂皮、芍薬、竜骨、牡蛎、大棗、生姜、甘草
【特徴・効果】
桂枝加竜骨牡蛎湯は、乱れた気のめぐりを整えながら、心身の高ぶりをしずめる漢方です。竜骨や牡蛎が不安定になった気持ちを落ち着かせ、疲れているのに緊張が抜けない状態をやわらげます。
桂皮のシナモンのような香りと、甘草や大棗のやさしい甘みが感じられる処方です。気持ちが張りつめやすい方は、食前または食間に白湯でゆっくり飲むことで、心と体をゆるめる時間にもなり、おすすめです。
炙甘草湯(しゃかんぞうとう)
体力が落ち、動悸や息切れ、脈の乱れを感じやすい虚証タイプにおすすめです。
【こんな症状に】
少し動くと息が切れる/胸の鼓動が気になる/疲れが抜けにくい/体がだるい/脈が飛ぶように感じる
【含まれる生薬】
甘草、地黄、麦門冬、人参、桂皮、生姜、大棗、麻子仁、阿膠
【特徴・効果】
炙甘草湯は、不足した気と血を補い、消耗した体を内側から支える漢方です。体力が落ちているときの動悸や息切れ、脈の乱れを感じるような不安定さを感じる場合によく用いられます。
甘草や大棗のまろやかな甘み、地黄や阿膠によるしっとりとした重みのある味わいが特徴です。疲れが強いときは、食前または食間に白湯で飲み、無理をせず休息とあわせて取り入れるとよいでしょう。
半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
喉のつかえ感や不安感があり、ストレスで息苦しさを感じやすいタイプにおすすめです。
【こんな症状に】
喉に何かつまった感じがする/緊張すると息がしづらい/胸がつかえるように感じる/不安で呼吸が浅くなる/ストレスで胃もたれしやすい
【含まれる生薬】
半夏、厚朴、茯苓、蘇葉、生姜
【特徴・効果】
半夏厚朴湯は、滞った気のめぐりを整え、胸や喉のつかえ感をやわらげる漢方です。ストレスや緊張で呼吸が浅くなりやすい人、気持ちがふさがると動悸や息苦しさを感じる人に向いています。
蘇葉のさわやかな香りと、生姜のほんのりした辛みがあり、重たく滞った気分をすっと軽くしてくれるような味わいです。ストレスを感じやすい時期は、食前または食間に白湯で飲み、深呼吸する時間を一緒につくってみましょう。

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動悸・息切れにおすすめの漢方まとめ
動悸・息切れは、東洋医学では気の乱れや血の不足、心身の緊張による気うつなどが関係すると考えられています。
不安や不眠、のぼせを伴う人には桂枝加竜骨牡蛎湯、体力低下や息切れが強く脈の乱れを感じる人には炙甘草湯、喉のつかえやストレス性の息苦しさがある人には半夏厚朴湯が選択肢になります。
同じ動悸でも、疲れからくるもの、不安からくるもの、ストレスで気がつまるものなど、背景は人によってさまざま。自分の「証」に合った処方を選ぶことで、胸のざわつきに振り回されにくい毎日を目指しましょう。
気になる症状が続くときは、医師や漢方に詳しい専門家にも相談してみてください。漢方に詳しい医師の検索はこちらから。
※本記事は「漢方と365日。」の協力で作成されました。
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