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目の疲れ・ドライアイにおすすめの漢方薬3選

パソコン・スマホ疲れに おすすめ漢方薬3選ロゴ

PC作業に集中する毎日、目薬をさしてもすぐ乾いたり、夕方になると画面がかすんだりといったことはありませんか?

朝は平気だったのに、午後になると目の奥が重くなったり、首や肩までこわばってきたりすると、気持ちまで疲れてしまいます。目の疲れやドライアイは、からだ全体のめぐりや潤いの不足が関係していることもあります。

そんなときは、漢方や養生の視点から、自分の「証」に合った漢方薬を活用してみましょう。

眼科に相談した方がよい兆候は?

漢方を活用する前に、まず感染症や炎症などの病気を除外することも大切。目の乾きや疲れは、PC作業や睡眠不足、冷房など、体調によって一時的に強くなることもあります。そんな時は漢方に頼ってもOKですが、次のような症状がある場合、ドライアイ以外の目の病気が隠れていることもあるため、早めに眼科で相談しましょう。

眼科の診察室で医師に相談する女性

・目の痛みが強い
・充血が続いている
・急に見えにくくなった
・画面や光がいつもよりまぶしく感じる
・目やまぶたが腫れている
・目やにが増えた
・コンタクトレンズを外しても違和感が続く
・市販の目薬を使っても改善しない
・目の乾きと一緒に、口の乾きや関節の違和感もある

特に、急な視力低下や強い痛み、頭痛・吐き気を伴う充血がある場合は、我慢せず早めの受診を。いつもの目の疲れかな、と思っても、症状が長引くときは一度専門家に相談してみることも大切です。

東洋医学の視点から目の疲れ・ドライアイを解説

東洋医学では、目は「血」の潤いや栄養と深く関わる場所と考えられています。
血が不足する「血虚」の状態になると、目が乾く、かすむ、しょぼしょぼする、肌までかさつくといった不調が出やすくなり、ストレスや緊張で「気」が上にのぼる「気逆」が起こると、頭痛や肩こりを伴う眼精疲労につながることもあります。

さらに、からだの水分代謝が滞る「水滞」では、目の重だるさやしょぼしょぼ感、めまいが重なりやすくなると言われます。

目の不調を整えるには、単に潤すだけでなく、気・血・水(すい)のバランスを見ながら処方を選ぶことが大切です。本記事では、これらの証に沿った漢方をご紹介していきます。

スマホを見て目の疲れを感じる女性

おすすめの漢方薬3選をご紹介

1.釣藤散(ちょうとうさん):
中間証で、気が上にのぼりやすく、頭痛や肩こり、高血圧傾向を伴う眼精疲労タイプに向いています。
2.四物湯(しもつとう):
虚証で、血虚による目の乾燥やかすみ、皮膚のかさつきが気になるタイプに向いています。
3.苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう):
虚証で、水滞による目のしょぼしょぼ感やふらつき、めまいを伴うタイプに向いています。

おすすめ漢方薬の症状や向いている人を解説

釣藤散(ちょうとうさん)

頭痛や肩こりを伴い、目の奥が重く疲れやすい中間証タイプにおすすめです。

【こんな症状に】
目の奥が重い/夕方になると画面がかすむ/頭がのぼせる感じがある/肩や首がこりやすい/血圧が高めで緊張しやすい
【含まれる生薬】
釣藤鈎、石膏、菊花、防風、半夏、陳皮、麦門冬、茯苓、人参、甘草、生姜
【特徴・効果】
釣藤散は、上にのぼった「気」をしずめながら、頭や目のまわりのこわばりをやわらげる処方です。PC作業や考えごとが続いて、頭が張るように重い、肩こりと目の疲れがセットで出るようなときに選ばれます。
味はやや苦みを含みつつ、甘草や人参によるほのかな甘みがあり、生姜や陳皮のすっきりした香りも感じられます。
食前または食間に、白湯でゆっくり飲むとよいでしょう。目や頭の緊張をゆるめる時間として、仕事の合間にひと息つく習慣も添えてみてください。

四物湯(しもつとう)

目や肌の乾燥が気になり、潤い不足を感じやすい虚証・血虚タイプにおすすめです。

【こんな症状に】
目が乾きやすい/目薬をさしてもすぐ乾く/肌や髪がぱさつく/顔色が冴えない/疲れると目がかすみやすい
【含まれる生薬】
当帰、地黄、芍薬、川芎
【特徴・効果】
四物湯は、東洋医学でいう「血」を補い、からだの内側から潤いをめぐらせる基本的な処方です。
血虚によって目に十分な栄養や潤いが届きにくくなり、ドライアイやかすみ、肌の乾燥が重なるようなタイプに向いています。
味は地黄の深みのある甘さと、当帰・川芎の独特な香りがあり、少し薬草らしい風味を感じるでしょう。
食前または食間に白湯で飲むのがおすすめです。冷たい飲み物よりも、温かい白湯でからだを冷やさず取り入れてみてください。

苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)

目のしょぼしょぼ感に加えて、ふわふわするめまいや水分代謝の乱れを感じやすい虚証・水滞タイプにおすすめです。

【こんな症状に】
目がしょぼしょぼする/画面を見るとふらつく感じがある/立ち上がるとめまいがする/頭がぼんやり重い/天気や疲れで調子が揺らぎやすい
【含まれる生薬】
茯苓、桂皮、白朮、甘草
【特徴・効果】
苓桂朮甘湯は、滞った「水」のめぐりを整えながら、ふらつきやめまい、頭の重さをやわらげる処方です。
目そのものの乾きというより、からだの水分バランスが乱れることで目がしょぼしょぼする、画面を見るとぼんやりするようなタイプの方に向いています。
味は甘草のやさしい甘みがあり、桂皮のシナモンのような温かみのある香りが特徴です。
食前または食間に白湯で飲むと、胃に負担をかけにくく取り入れやすくなります。PC作業の合間には、首肩をゆるめながら深呼吸をして、水のめぐりを助ける時間をつくってみましょう。

まとめ

目の疲れ・ドライアイは、長時間のPC作業だけでなく、「気」の上昇や「血」の不足、「水」の滞りといった全身のバランスの乱れから起こることがあります。

頭痛や肩こりを伴う眼精疲労には釣藤散、乾燥やかさつきが目立つ血虚タイプには四物湯、しょぼしょぼ感やめまいを伴う水滞タイプには苓桂朮甘湯が選択肢になるでしょう。同じ「目の疲れ」でも、証が違えば合う処方も変わります。

画面を見る時間が増える現代、目のケアに加えて、からだ全体のめぐりや潤いにも目を向けてみてください。自分に合う漢方薬を見つけたいときは、医師や漢方に詳しい専門家に相談してみましょう。

※本記事は「漢方と365日。」の協力で作成されました。
【みんなとつくる漢方メディア 漢方と365日。】
漢方と365日

難しいと思われがちな漢方をよりわかりやすく、そして自分事にしてほしいという願いからオープンした「漢方と365日。」

漢方体質診断「見つかる!わたしの不調スイッチ」で自分の体質を知ることができるほか、現時点での自分の体や心がどんな状態であるか確認でき、体質に合わせた生活習慣や運動などの養生法を手に入れられる。漢方の処方を受けられる医療機関の検索も可能。

この記事の監修医師

丸の内の森レディースクリニック

吉住奈緒子先生

大阪大学医学部医学科卒。 大阪府立急性期・総合医療センター、厚生労働省医系技官などを経て、現在は東京女子医科大学附属東洋医学研究所 助教。 専門は公衆衛生、東洋医学。毎週火曜日、丸の内の森レディースクリニックで漢方外来を担当。

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