肩の痛み 五十肩

crumii編集長・宋美玄のニュースピックアップ #33

オバサンくさい病名とは裏腹に 完全に満身創痍です

滅多にSNSで弱音を吐かない私が、夏にFacebookに投稿した短い吐露は、多くの知人友人に心配をかける結果となりました。

 

色々重なって心身ともに不調です。メンタルだけは自信あったのですが。。何か不手際や不義理があったらごめんなさい。 Facebook 宋美玄 投稿
 

多くの方が「どうしたの? 話聞くよ」とランチや飲みに誘ってくれたり、また別の多くの方が「こんな時は何があったのか聞かずにそっとしておくのがいい」と思ってくれたり、いろんな方の優しさが身に染みました。

ここ10年以上、本業(診療)と副業(主にメディア関係)と家事育児で、息をつく暇もなく120%頑張ってきたのですが、急に心身の不調が訪れたのです。(こうやってコラムのネタにできるまでに昇華するのに2ヶ月かかりました。)

「お前は絶対うつにならん!!」と言われたこともあるけれど

思えばアラサーの頃、医局人事で遠方に行かされることになって、当時の教授(日本産科婦人科学会前理事長)に「誰も知り合いがいない土地に行って、私がうつになったらどうしてくれるんですか!?」と言った時、「お前は絶対うつにならん!!」と断言されました。確かに、その後20年近く、人には言えない幾多の困難に見舞われましたが、何とか前向きに生きてこられていました。

それが、
「もう、全部やめちゃおうかな……」
という気持ちになってしまったのです。

なってみてわかる、五十肩のつらさ

それには複合的な理由があって、子供の反抗期だったり、仕事上での意見の差異だったり、環境要因もあったのですが、急に体に痛みが起こったのです。

腕が痛い。特に利き手の右上腕。
じっとしていても痛いし、動かしても痛い。
内側に回すと痛い。反動をつけると痛い。
痛くて上に上がらない。

特に、寝ているときに突然痛くなり、目が覚めて悶絶するようなことが多く、寝不足が続いています。

最初は腕に何か起こったのかなと思っていたのですが、うすうす「まさかこれが」と思い、整形外科クリニックを受診。案の定病名は、
五十肩(正式名称は肩関節周囲炎)
でした。

肩の痛み 五十肩 肩関節周囲炎
photo: PIXTA

ごじゅう、かた。国家試験のために勉強した時は、「歳取ると色々あるんやな。根本治療もなく、覚えることの少ない病気」くらいの認識だったのですが、なってみると日常に支障がありまくり。

服の着脱が1人でできない!
洗濯物が干せない!
ペットボトルも開けられない!
診察室のデスクの下の引き出しを開けようと腕をきつい角度に回したら激痛!
寝返りを打っても激痛!

処方された湿布は貼るのですが、突然の激痛にはそこまで効きません。

アラフィフ女子は「自分のケア」にかける時間も必要

そんな時、同い年の著名な友達がSNSで五十肩になったことを詳しく投稿していました。読むと、ひと世代上のお姉様がたも過去に患われたことがわかり、やはりアラフィフあるあるなのだなと。聞くと、マッサージやリハビリ、鍼灸、カイロプラクティックなどいろんなものにみんな頼っているようです。

がんサバイバーの別の友人は、とつぜん腕が痛くなり、あまりに激痛のため「すわ骨転移か」と思って精密検査を色々受け、結局肩関節周囲炎だったそうなのですが、おかげで治療開始が遅れたそうです。(その友人はハイドロリリースというのが効いたそうです)

整形外科の先生によると、治るまでに半年〜1年くらいかかるとのこと。リハビリに通うように言われていますが、今の私にはリハビリに割ける時間がなく、全然通えていません。いつもいつも自分の体のことは後回しになってしまうのは良くないとわかっているので、アラフィフになった今、時間に余裕が持てるようにライフスタイルを見直していかないといけないです。

五十肩というと、なんだかオバサンくさい名前で(性差はあまりないそうです)、緊急性がある感じもしないし、重症なイメージもありません。でも、なってみるとこんなに苦しいとは……。確かに命には関わらないですけど、ずっと痛いとメンタルもやられます。
一番の急性期をすぎて少しマシになり、それに伴いメンタルの落ち込みも一段落して、このようにコラムに書くことができました。少しでも同じ病気で苦しんでいる人のはげみになると嬉しいです。

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宋美玄 産婦人科医 crumii編集長

この記事の執筆医師

丸の内の森レディースクリニック

院長

宋美玄先生

産婦人科専門医

丸の内の森レディースクリニック院長、ウィメンズヘルスリテラシー協会代表理事産婦人科専門医。臨床の現場に身を置きながら情報番組でコメンテーターをつとめるなど数々のメディアにも出演し、セックスや月経など女性のヘルスケアに関する情報発信を行う。著書に『女医が教える本当に気持ちのいいセックス』など多数。

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