肌荒れにおすすめの漢方薬3選
肌の調子が崩れると、乾いてつっぱる感じや赤らみだけでなく、むずむずしたりヒリヒリしたりといった不快感も出やすくなります。加えて水分不足が深まるほど外部からの刺激に敏感になり、同じような不調を何度も招きがち。肌はコンディションの変化が現れやすい部位でもあるので、疲労の蓄積や睡眠不足が続けば、その影響が肌状態として現れる場面も珍しくありません。できるだけ早い段階からケアを意識していきましょう。
乾きがちな肌を、漢方で内側からうるおすケアへ
寒さと乾燥が強まる季節は、肌の水分が失われやすく、あわせて血の巡りも滞りやすくなりがちです。漢方では、乾燥によるうるおい不足や冷えによって循環が鈍くなるといった、その人の状態(証)に合わせて全身のバランスを整え、体の中から肌悩みに働きかけていきます。体質にフィットする処方を選べれば、繰り返し起こる肌トラブルにも向き合いやすくなるでしょう。
肌荒れ対策に使われる漢方薬3つ
十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう):赤みやかゆみ、吹き出物などの炎症が出やすく、刺激に反応して肌が敏感になりがちなタイプの方に。
当帰飲子(とうきいんし):乾燥とかゆみ、皮膚の荒れが長引きやすく、あわせて冷えも感じやすい体質向け
桂枝茯苓丸料加薏苡仁(けいしぶくりょうがんりょうかよくいにん):肌のざらつきやニキビが目立ちやすく、生理前に悪化しやすいなど、血の巡りが滞りやすい傾向の方に。

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おすすめ漢方薬の特徴を解説
十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)
肌トラブルが出やすいときに、内側から整えて炎症を落ち着けたい方におすすめです。
こんな症状に : 赤みやかゆみが出やすい、化膿傾向のある吹き出物を繰り返しやすい、季節の変わり目に肌が荒れやすい など
含まれる生薬 : 桔梗、柴胡、川芎、茯苓、防風、甘草、荊芥、生姜、樸樕、独活
特徴・効果 : 体内にこもった「熱」や「水毒」を発散し、肌の巡りを整えながら炎症を鎮めます。化膿しやすいニキビや湿疹など、赤みや腫れを伴うトラブルを繰り返しやすい方に向いています。外的刺激や季節の変化に敏感な肌状態を穏やかに整え、トラブルを起こしにくいコンディションへ導きます。
味はやや苦味と生薬特有の香りがありますが、甘草のほのかな甘みも感じられます。顆粒やエキス剤が一般的で、食前または食間の空腹時に白湯で服用すると吸収がよくなります。苦味が気になる場合は、少量のぬるま湯で溶かして一気に飲むと続けやすいです。
当帰飲子(とうきいんし)
乾燥が気になる肌にうるおいと血の巡りを補い、かゆみを抑えたい方におすすめです。
こんな症状に : 乾燥してかゆくなりやすい、冷えやすく血色が悪い、肌をかきこわすと治りにくい など
含まれる生薬 : 当帰、芍薬、川芎、蒺藜子、防風、地黄、荊芥、黄耆、何首烏、甘草
特徴・効果 : 「血(けつ)」と「うるおい」を補いながら巡りを整え、乾燥によるかゆみや慢性的な肌荒れをやわらげます。特に、皮膚がカサカサしてかゆみが強いタイプや、冷えを伴う乾燥トラブルに適しています。血行を促すことで肌の回復力を高め、かきこわしてしまった部分の改善もサポートします。
味はやや甘みがあり、生薬特有の風味はあるものの比較的飲みやすい処方です。顆粒やエキス剤が一般的で、食前または食間の空腹時に白湯でゆっくり服用すると効果的です。乾燥が強い時期は継続して飲むことで体質改善につながります。
桂枝茯苓丸料加薏苡仁(けいしぶくりょうがんりょうかよくいにん)
血の巡りを整えて、肌のゴワつきや吹き出物を落ち着けたい方におすすめです。
こんな症状に : 肌がゴワつきやすい、生理前に吹き出物が出やすい、肩こりや手足の冷えを感じやすい、肌荒れの跡が残りやすい など
含まれる生薬 : 桂皮、茯苓、牡丹皮、桃仁、芍薬、薏苡仁
特徴・効果 : 滞った「血(けつ)」の巡りをスムーズに整え、肌に必要な栄養が届きやすい状態へ導きます。生理前に悪化しやすい吹き出物や、ゴワつき・ざらつき、肌荒れの跡が残りやすいタイプに向いています。さらに薏苡仁が、余分な水分や老廃物の排出を助けて肌をなめらかに整え、くすみ感やニキビ跡のケアもサポートします。冷えや肩こりなど血行不良のサインがある方にもおすすめです。
味はやや苦味がありつつ、桂皮のほのかな甘い香りが感じられます。顆粒や丸剤が一般的で、食前または食間の空腹時に白湯で服用すると巡りを整える働きが引き出されやすくなります。苦味が気になる場合は、少量のぬるま湯で溶かしてサッと飲むと続けやすいです。継続することで、内側から肌質改善を目指せる処方です。
赤み・かゆみ・吹き出物も、体質に合わせた漢方を
寒い季節の肌トラブルは、寒さや乾きによってうるおいが失われやすく、さらに血の巡りが滞ることで起こりやすくなります。漢方では一人ひとりの「証」に沿って体の中からバランスを整えるため、赤み・かゆみ・吹き出物といった不調にも、状態に応じて働きかけやすいのが特徴です。
乾燥が目立つ人には不足しがちなうるおいを補う処方を、巡りの悪さを感じる人には血流をサポートする処方を、というように体質に合わせた選び方がポイントになります。症状が続いて気になる場合は自己判断せず、漢方に詳しい医師へ相談しながら、自分に合うケアを取り入れていきましょう。
※本記事は「漢方と365日。」の協力で作成されました。
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