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咳におすすめ漢方薬3選

 

乾いた空気が続き、日によって寒暖差も出やすい冬の季節は、咳がなかなか治まりにくくなります。咳が長引くと夜には眠りが浅くなったり、息苦しさなどで体力も消耗しがちです。加えて、咳の刺激で喉まわりが荒れてしまったり、体のうるおいが奪われやすくなったりすることもあります。きちんと手当てをして、快適な日々を目指しましょう。

【H2】乾燥×冷えの咳に寄り添う漢方の整え方

空気の乾きと冷え込みが重なると、気道が過敏になって咳が出やすくなる時期です。漢方では、咳の背景にある「うるおいの不足」「冷えによる気の巡りの停滞」「ストレスからくる緊張感」などを、体質や状態(証)に合わせて調えていきます。今のコンディションに合う漢方薬を選ぶことで、つらい咳を和らげながら、乱れた体調の立て直しにつなげていきましょう。


【H2】咳が気になるときの漢方薬おすすめ3つ


1.麦門冬湯(ばくもんどうとう):体のうるおいが足りず、乾いた咳や喉のヒリつき・痛みが出やすいタイプの方に。
2.小青竜湯(しょうせいりゅうとう):冷えや水っぽい鼻水などの症状が目立ち、鼻水と咳がセットで続きやすいタイプの方に。
3.柴朴湯(さいぼくとう):ストレスで胸や喉がつかえる感じ(詰まり感)があり、咳が長引きやすいタイプの方に。

 

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おすすめ漢方薬3選、処方の解説

麦門冬湯(ばくもんどうとう)

乾いた咳をやわらげ、喉の潤いを補いたいときにおすすめです。痰が少なく、咳き込むほど喉がヒリつくいわゆる「空咳」に向きます。

こんな症状に : 乾いた咳が続く、喉がヒリヒリする、痰が少ない/切れにくい、咳のあとに喉の乾きが残る など
含まれる生薬 : 麦門冬、半夏、人参、粳米、大棗、甘草
特徴・効果 : 不足した「潤い」を補って喉の刺激を和らげ、咳き込みにくい状態へ導きます。麦門冬のやわらかな甘みがベースにあり、全体としては「ほんのり甘くてまろやか」な味で、比較的飲みやすい処方です。顆粒(エキス剤)は白湯で溶かしてゆっくり飲むと、喉が温まりつつ潤い感が出やすくなります。乾燥でしみる方は、服薬前後に冷たい飲み物を避け、室内の加湿・のど飴(刺激が少ないもの)などと組み合わせるのも相性が良いです。

 

小青竜湯(しょうせいりゅうとう)

冷えと水分バランスの乱れからくる、咳・鼻水をまとめてケアしたいときにおすすめです。サラサラした鼻水や水っぽい痰など「湿っぽい不調+冷え」で悪化するタイプに向きます。

こんな症状に : サラサラした鼻水が出やすい、咳も続く、冷えると咳が増える、朝や寒い場所で悪化、水っぽい痰が出る など
含まれる生薬 : 麻黄、芍薬、甘草、桂枝、細辛、五味子、半夏、乾姜
特徴・効果 : 体を温めて冷えを散らしながら、水分の巡りをスムーズにして、鼻水・咳・痰を落ち着かせます。桂枝や乾姜、細辛などの影響で、味は「辛み・スーッとした香り」が立ちやすく、甘草の甘みが後から支える印象です。白湯で溶かして温かいうちに飲むと働きと相性が良く、寒い朝や冷える環境に入る前に合わせるのもコツです。

※麻黄が入るため、動悸が出やすい方やカフェインでドキドキしやすい方は、服用中は刺激物を控えめにし、気になる症状が出るようであれば内服を中止して相談してください。

 

柴朴湯(さいぼくとう)

風邪を引いた後に咳だけ長引くときや、ストレス・緊張で咳や胸のつかえが出やすいときにおすすめです。「気の巡りの滞り+痰(つかえ)」が絡むタイプに向きます。

こんな症状に : 胸がつかえる感じがあって咳が長引く、ストレスや緊張で咳が出やすい、喉に何か詰まるような違和感がある など
含まれる生薬 : 柴胡、半夏、茯苓、厚朴、蘇葉、生姜、大棗、黄芩、人参、甘草
特徴・効果 : 気の巡りを整えて胸まわりのつかえをゆるめ、咳を起こしにくい状態へ導きます。ストレスが続くことで悪化する咳や、風邪症状の後に治りきらず残る咳にも使われます。味は、柴胡や黄芩の「ほろ苦さ」に、蘇葉・生姜の香りが加わるため、やや薬草感が出やすいタイプです。白湯で飲むと香りが立ってスッと通りやすく、苦みが気になる場合は少量の白湯で溶いてから追い白湯(分け飲み)にすると飲みやすいです。緊張で咳が出るタイプの方は、服薬に加えて深呼吸や首・胸まわりを温めるケアを併用すると相性が良いです。

【H2】乾燥・冷え・ストレスが重なる咳は「証」に合わせて整える

冬はもともと空気の乾きや寒暖差があるのに加え、体のうるおい不足や冷え、さらに緊張・ストレスまで重なると、咳が長引きやすくなる季節です。漢方では、咳の奥にある体の状態を「証」として捉え、うるおいを補う・冷えを和らげる・気の巡りをスムーズにするなど、今の体質と症状に合わせてアプローチしていきます。
咳が続くほど体力を消耗しやすくなるため、早めに自分のタイプに合ったケアを始めることが大切です。独断で決めず、漢方に詳しい医師へ相談しながら、今の自分に合う処方を選んでいきましょう。また、それでも咳が長引く場合は、アレルギーや喘息など、別の病気が隠れている可能性も。専門医への相談も忘れずに。

 

この記事の監修医師

丸の内の森レディースクリニック

吉住奈緒子先生

大阪大学医学部医学科卒。 大阪府立急性期・総合医療センター、厚生労働省医系技官などを経て、現在は東京女子医科大学附属東洋医学研究所 助教。 専門は公衆衛生、東洋医学。毎週火曜日、丸の内の森レディースクリニックで漢方外来を担当。

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