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イライラ・気分の不安定におすすめの漢方薬3選

 

気の巡りを整え、イライラや気分の波をやわらげる

イライラしたり気分が不安定になったりすると、メンタル面だけでなく体調や肌にも影響が出やすくなります。たとえば顔が熱っぽくなる、汗をかきやすい、眠りが浅い、肩まわりが張る、肌が荒れるといった変化が起こり、日常生活に支障がが出ることも。月経リズム、ストレス、年齢に伴う変化など背景は人それぞれなので、いまの状態や体質に沿ったケアが欠かせません。

気持ちを穏やかに、眠りにつきやすくする漢方の考え方

寒さや日照の少なさが続く冬の季節は自律神経のバランスが崩れやすく、気分の揺れも起こりがち。そこへストレスや月経周期によるホルモン変動、さらに更年期の影響まで重なると、心身への負担は思っている以上に大きくなります。漢方では「気・血・水」の調和を大切にし、巡りをスムーズにすることが基本の考え方。
一言に気分の波と言っても、イライラして気が立っているのか、不安感があって鬱々としているのかによって対策も異なります。現在の体のバランスがどこで崩れているかを見極めて整えつつ、体質に合ったケアを続けていくことが大切です。

更年期 女性 倦怠感 無気力

イライラや気分のゆらぎ、タイプ別おすすめの漢方3選

1.加味逍遙散(かみしょうようさん):血の巡りが滞りがちで、末端の冷えが強く、イライラと不安感があり気分の波があるタイプの方に向いています。


2.柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう):緊張しやすく、不安感が前に出やすい人、気持ちが張りつめてしまって落ち着きにくいタイプの方に。
 

3.抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ):怒りっぽさが目立ち、気が立ちやすい/寝つきが悪いなど、落ち込みや不安よりも興奮が抜けにくいタイプの方に用いられます。

おすすめ漢方薬3選、処方の解説

加味逍遙散(かみしょうようさん)

気分のムラやゆらぎを感じ、ストレス疲れをやわらげたいときにおすすめです。


こんな症状がある人に: 
イライラしやすい、顔のほてり・のぼせ、月経前後や更年期の気分の不安定、肩こり・体のこわばり、疲労感 など
含まれる生薬: 
柴胡、当帰、芍薬、茯苓、白朮、甘草、牡丹皮、山梔子、生姜、薄荷
特徴・効果:
「気」と「血」の巡りを整えて、ストレスに伴う気分の波や疲れやすさを内側から整える処方です。ほてりやモヤモヤ感があるタイプにもよく用いられます。味は甘みの中に、少し苦み・薄荷由来のさっぱり感が混じることが多く、後味は軽め。顆粒・エキス剤なら、食前または食間に白湯でゆっくり飲むのがおすすめ。香りが立つので、熱すぎない白湯にすると飲みやすく感じる方もいます。

柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

不安や緊張感が強く、気持ちが落ち着かないときのサポートにおすすめです。


こんな症状がある人に:
不安感が続く、イライラ、動悸、胸のつかえ、眠りが浅い・途中で目が覚める など
含まれる生薬:
柴胡、半夏、桂皮、黄芩、人参、大棗、竜骨、牡蛎、茯苓、生姜、(大黄)
特徴・効果:
神経の高ぶりを鎮め、気分の緊張やソワソワ感に伴う不調(動悸・胸のつかえ・不眠など)を整えます。味はやや苦みや渋みが出やすく、体質によっては独特に感じることも。顆粒・エキス剤は白湯で飲むと角が取れて飲みやすくなります。夜の落ち着かなさや不眠症状が気になる人は、夕食前〜就寝前のタイミングに合わせると続けやすいです。

※(大黄)入りの場合はお腹がゆるくなることがあるため、体調を見ながら。

抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)

怒りっぽさや神経の過敏さが出やすく、寝つきの悪さが気になるときにおすすめの漢方薬です。
 

こんな症状がある人に:
些細なことでイライラ、寝つきが悪い、頭痛、肩のこわばり、神経が高ぶって落ち着かない など
含まれる生薬 : 
柴胡、当帰、川芎、茯苓、白朮、甘草、陳皮、半夏、釣藤鈎
特徴・効果 : 
ピリピリした興奮や緊張をやわらげ、気持ちを鎮めながら、胃の不快感(ムカムカ・つかえ)にも配慮した処方です。イライラと同時に「眠りが浅い」「寝つきが悪い」などがあるときに選ばれやすい処方。味はやや苦みと、陳皮由来のほのかな柑橘っぽさが出ることがあります。白湯で飲むと香りが立って飲みやすく、胃が敏感な方は空腹を避けて(食間〜食後寄り)にすると続けやすいです。

気の巡りを整え、ゆらぎやすい心を支えよう

気温の変化が激しい時期は、寒暖差や日照時間の影響で自律神経が崩れやすく、心身の不調を感じやすくなります。漢方は一人ひとりの「証」に沿って、気や血の流れをととのえながらアプローチできるのがいいところ。ストレスや更年期など、重なり合う要因にも幅広く対応しやすい考え方です。自分の状態に合う処方を探し、専門家に相談しつつ無理のないペースで心と体のケアを進めていきましょう。

 

※本記事は「漢方と365日。」の協力で作成されました。
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【みんなとつくる漢方メディア 漢方と365日。】
難しいと思われがちな漢方をよりわかりやすく、そして自分事にしてほしいという願いからオープンした「漢方と365日。」
漢方体質診断「見つかる!わたしの不調スイッチ」で自分の体質を知ることができるほか、現時点での自分の体や心がどんな状態であるか確認でき、体質に合わせた生活習慣や運動などの養生法を手に入れられる。漢方の処方を受けられる医療機関の検索も可能。
 

この記事の監修医師

丸の内の森レディースクリニック

吉住奈緒子先生

大阪大学医学部医学科卒。 大阪府立急性期・総合医療センター、厚生労働省医系技官などを経て、現在は東京女子医科大学附属東洋医学研究所 助教。 専門は公衆衛生、東洋医学。毎週火曜日、丸の内の森レディースクリニックで漢方外来を担当。

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